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知能情報工学科 Department of Artificial Intelligence

人とコンピュータが協調する、新しい情報技術。

学科の特徴

人が考えて操作するだけでなく、人が考えることをサポートするような、「知的」な情報システムの実現を目指す知能情報工学科。ことば、音声、映像などのさまざまメディアを介して、あたかも人が考えているかのように振る舞い、また、人が思いもよらないことを生み出すような、「人とコンピュータが協調する」ための新しい情報技術を確立できる人材の育成を目指しています。
そのために知能情報工学科では、コンピュータ・サイエンスの専門知識に加えて、日々蓄積されている大量のデータの中から人の役に立つ規則や新たな知識を発見する「データ科学」、人のように考え、話し、教える「人工知能」、人のように認識し、人にわかりやすく伝える「メディア情報学」という3つの専門分野の基準理論から応用・実践までを学びます。
卒業後は、大学院に進学するほか、コンピュータメーカーや通信、ソフトウエア産業をはじめ幅広い分野での活躍が期待されます。

コース紹介

データ科学コース

日々蓄積されている大量のデータの中から人の役に立つ規則や新たな知識の発見

数理統計や人工知能なのでに基づいた、さまざまなデータから規則や知識を抽出するための手法を開発し、それらを効率化、高精度化、汎用化する能力を養い、データ科学んび総合的に取り組む人材を育成します。将来はビックデータの解析・活用などデータの意味や質を扱うデータサイエンティストやシステムエンジニアとして、幅広い産業分での活躍が期待されます。

キーワード
データ科学、情報検索、データベース、データ圧縮、データマイニング、機械学習、人工知能、数理統計、オペレーションズ・リサーチ、最適化、アルゴリズム
養成する技術者像
データ科学に総合的に取り組むことができる技術者

研究室紹介

坂本 比呂志 研究室

ビッグデータの新しい活用を可能にするアルゴリズムの設計と解析

コンピュータは大量のデータを素早く処理するための道具として登場し、コンピュータサイエンスと共に発展してきました。しかし、近年のIoT技術の発達によって、コンピュータ自身が大量のデータを生み出す情報源となり、その規模はとてつもないスピードで増加し続けています。これまではデータはある特定の場所(ハードディスクやCD-ROM)に保存されていて、そこから移動したりなくなったりすることはほとんどありませんでした。しかし、現在ビッグデータと呼ばれているデータ群は、ネットワーク上を常に行き来していて、そのすべてを記録することは不可能で、すぐになくなってしまうものもあります。一方で、これらのデータには人間が気がつかない知識が隠れていると考えられています。例えば、購入履歴が示すユーザの嗜好やトレンド、不正な取引や犯罪の証拠、自然現象を説明する法則などですが、膨大な情報からこれらの知識を発見することは計算機の力を借りてもなお大変なことです。私たちはこの問題に対して、データ圧縮を用いて大量のデータの流れから真に重要な情報を瞬時に取り出すための技術を開発しています。研究成果は特許やベンチャー企業による製品化などによって社会に還元し、私たちの技術が社会に広く普及することを目指しています。

教員の研究内容

坂本 比呂志 教授 データ圧縮とその応用、特にストリーム圧縮
佐藤 好久 教授 情報工学における次世代技術構造の基盤となる数学
宮野 英次 教授 アルゴリズム設計・コスト低減のための情報処理手法
石坂 裕毅 准教授 形式言語を対象とした機械学習アルゴリズム
斎藤 寿樹 准教授 効果的なアルゴリズム基礎技術の開発と実習
下薗 真一 准教授 複雑な計算問題を高速に処理するアルゴリズム
徳永 旭将 准教授 大規模データに駆動される知的発見とモノづくり
本田 あおい 准教授 支配法則が明確でない社会的課題を数学と情報工学で解決
乃美 正哉 講師 情報数学に関連する回帰分析などの研究
井 智弘 助教 文字列処理アルゴリズム、データ圧縮

カリキュラム

学びの分類 2年 3年 4年
必修 確率・統計
プログラム設計
ネットワーク通信基礎
知能情報工学基礎実験
論理回路
アルゴリズム設計
人工知能基礎
オブジェクト指向プログラミング
データベース
計算理論
知能情報工学実験演習Ⅰ
情報技術者倫理
情報理論
人工知能プログラミング
人工知能論理
最適化
知能情報工学実験演習Ⅱ
データ解析
データ圧縮
知能情報工学プロジェクト
卒業研究
選択必修 微分方程式
計算機アーキテクチャ
応用数学
信号処理
プログラミング言語処理系
オペレーティングシステム
自然言語処理
コンピュータグラフィックスA
コンピュータビジョンA
人工知能応用
選択 知的財産概論
キャリア形成概論
情報関連法規
情報職業論
産業組織論
情報産業職業論
メディア処理
ソフトウェア工学
組込みプログラミング
組込みシステム技術概論

人工知能コース

人のように考え、話し、教える情報技術

人の意図を理解し、知的活動を支え、人と対話する情報処理システムを開発できる高度情報処理技術者を養成します。基礎となる問題解決・探索・知識表現・プランニング・推論・自然言語処理などの知識や学習・論理プログラムなどの技術を身につけます。将来、知的処理や人工知能に強みを持つエンジニアとして、コンピュータメーカーやソフトウエア産業などでの活躍が期待されます。

キーワード
人工知能、問題解決、探索、知識表現、プランニング、推論、自然言語処理、学習、論理プログラム、知的情報処理
養成する技術者像
人の意図を理解し、人と対話できる知的情報処理システムを開発できる技術者

研究室紹介

中村 貞吾 研究室

プロ棋士でも解けない問題を解く

局面の有利不利を判断する評価関数とゲーム木探索技術の進歩の結果として、1997年に人間の名人に勝つチェスAIが完成し、現在は、将棋AIもプロ棋士と肩を並べるところまで来ています。また、囲碁AIにおいても、モンテカルロ法を用いた新しいアプローチが成功して注目を集めています。これは簡単に言うと、サイコロを振って、出た目に応じて手を選んでいく試行を膨大な回数行うと、そのうちに、どの手が勝ちやすいかがわかるというものです。この手法によって、囲碁AIの実力は急速に進歩して、今やアマ高段者レベルになっていますが、頂点を極め、さらにその先の「神の一手」をめざすには足りないことがまだたくさんあります。その一つが、組合せゲーム理論を用いた局面の数理的解析の研究です。これは、問題を小さな部分に分解して考え、それぞれの答をうまく足し合わせて、全体の答を出す理論です。これにより、局面のスコアを厳密に計算して、プロ棋士でも解けないような問題も解けるようになるのです。ゲームAIの研究の目標は、強いプログラムを作ることだけではありません。人間がゲームを覚えて強くなっていく過程のさまざまな場面で、コンピュータが適切な指導をしたり、わからないところを解説したり、人間とコンピュータが共存するための技術の開発をめざしています。研究がさらに進めば、対戦相手のレベルに合わせて自動的に強さを加減してくれるような、人間っぽいゲームAIも登場することでしょう。


教員の研究内容

平田 耕一 教授 医療データ・半構造データからの知識発見
國近 秀信 准教授 人工知能技術を応用した知的学習支援システム
嶋田 和孝 准教授 自然言語処理による文書の解析と対話の理解
中村 貞吾 准教授 知的情報アクセスと思考ゲームAIに関する研究
秋元 泰介 助教 物語を持ち、操り、生み出す人工知能の研究
梅津 孝信 助教 人工知能技術を利用した学習・教育の支援
永井 秀利 助教 表面筋電信号に基づく筋活動解析とその応用

カリキュラム

学びの分類 2年 3年 4年
必修 確率・統計
プログラム設計
ネットワーク通信基礎
知能情報工学基礎実験
論理回路
アルゴリズム設計
人工知能基礎
オブジェクト指向プログラミング
知能情報工学実験演習Ⅰ
情報技術者倫理
人工知能プログラミング
自然言語処理
人工知能論理
知能情報工学実験演習Ⅱ
人工知能応用
知能情報工学プロジェクト
卒業研究
選択必修 微分方程式
計算機アーキテクチャ
応用数学
データベース
計算理論
信号処理
プログラミング言語処理系
オペレーティングシステム
情報理論
メディア処理
最適化
ソフトウェア工学
コンピュータグラフィックスA
コンピュータビジョンA
データ解析
データ圧縮
選択 知的財産概論
キャリア形成概論
情報関連法規
情報職業論
産業組織論
情報産業職業論
組込みプログラミング
組込みシステム技術概論

メディア情報学コース

人のように認識し、人にわかりやすく伝える情報技術

音声・画像・動画などさまざまなメディアを処理する知識や技術を身につけ。メディアの協議・理解、VR(バーチャルリアリティ)やAR(拡張現実)を用いた高度なユーザインターフェース、コンピュータービジョンの応用技術を含む情報処理システムのを開発できる技術者を養成します。将来は、主にメディア情報処理やゲーム開発などの分野で活躍が期待されます。

キーワード
メディア処理、メディア認識、メディア理解、コンピュータグラフィックス、コンピュータビジョン、符号化、知的情報処理
養成する技術者像
音声・画像・動画などさまざまなメディアを処理する情報処理システムを開発できる技術者

研究室紹介

尾下 真樹 研究室

仮想人間の実時間アニメーション技術

尾下研究室では、コンピュータゲームやコンピュータアニメーションへの応用を目的とした、仮想人間(キャラクタ)の「動き」を扱う研究を行っています。
 現在、コンピュータゲームに登場する仮想人間の動きは、基本的に、あらかじめモーションキャプチャなどによって作成された動作データを再生することで実現されています。そのため、仮想人間は同じ動きの繰り返ししかできず、例えば外部から衝撃を受けたときに毎回同じ倒れ方で転倒するなど、不自然な動きとなってしまっています。本研究室では、ロボット制御などに使われる考え方を応用することで、衝撃などの力学的な影響に応じて仮想人間の自然な動きをリアルタイムに生成する技術を開発しています。
 また、本研究室では、仮想人間の操作インターフェースの研究にも取り組んでいます。コンピュータゲームやアニメーション制作では、仮想人間のさまざまな動きを、利用者が直感的に操作できることが重要になります。本研究室では、ペンを入力装置として仮想人間を動かす技術や、画面に一本の線を描くだけで仮想人間にさまざまな動きを行わせる技術、データグローブなどの入力装置を用いたインターフェースを開発しました。
 このような研究を行うためには、プログラミング技術はもちろんですが、コンピュータグラフィックス、画像解析、信号処理、数値解析などの幅広いメディア処理技術を身に付けて、柔軟に応用できる能力が要求されます。本学科で頑張って勉強をすれば、このような知識・能力を身に付け、私達と一緒に研究をすることができるでしょう。

教員の研究内容

岡部 孝弘 教授 コンピュータビジョン/コンピュテーショナルフォトグラフィ
硴崎 賢一 教授 仮想現実や点群処理など3次元データ処理と可視化
乃万 司 教授 コンピュータグラフィック/アニメーション
尾下 真樹 准教授 コンピュータアニメーション、仮想人間の動作データ処理

新見 道治 准教授 新たな価値を創造するメディア処理技術
荒木 俊輔 助教 情報セキュリティ技術、特にIoTセキュリティ
山本 邦雄 助教 コンピュータグラフィックス/アニメーション

カリキュラム

学びの分類 2年 3年 4年
必修 確率・統計
プログラム設計
ネットワーク通信基礎
知能情報工学基礎実験
論理回路
アルゴリズム設計
人工知能基礎
オブジェクト指向プログラミング
データベース
信号処理
知能情報工学実験演習Ⅰ
情報技術者倫理
オペレーティングシステム
情報理論
メディア処理
自然言語処理
知能情報工学実験演習Ⅱ
コンピュータグラフィックスA
コンピュータビジョンA
知能情報工学プロジェクト
卒業研究
選択必修 微分方程式
計算機アーキテクチャ
応用数学
計算理論
プログラミング言語処理系
人工知能プログラミング
最適化
ソフトウェア工学
人工知能応用
データ解析
選択 知的財産概論
キャリア形成概論
情報関連法規
情報職業論
産業組織論
情報産業職業論
人工知能論理
データ圧縮
組込みプログラミング
組込みシステム技術概論

就職について

主な就職先
日立製作所
日本電気(NEC)
富士通
三菱電機
キヤノン
NTTデータ
パナソニックSNソフトウェア
セイコーエプソン
安川情報システム
新日鉄住金ソリューションズ
野村総合研究所
伊藤忠テクノソリューションズ
オービック
朋栄
応研
ドワンゴ
任天堂
コロプラ
富士ゼロックス
京セラミタ
大日本印刷
凸版印刷
九州電力
本田技研工業(ホンダ)
マツダ
スズキ
ヤマハ
小松製作所
タカラスタンダード
ニプロ

卒業生紹介

荒津 拓さん 日本アイ・ビーエム株式会社

日本アイ・ビーエム株式会社 セキュリティー事業本部
情報工学研究科 博士前期課程 情報科学専攻 修了
最先端ソフトウエアの技術サポートで大規模な社会インフラを支える
私の所属する部署は、日本初、世界初といった挑戦的なプロジェクトをサポートするのがミッションで、最先端の技術を使うことも頻繁にあります。お客様からの質問に答えたり、お客様にあわせた手順書を作成したりと、新技術を使った企業向けソフトウェア製品のサポートには苦労もありますが、刺激的で楽しい毎日です。大規模な社会インフラを支える技術の一つとして貢献できることにやりがいを感じています。将来はプロジェクトマネジメント能力、英語力などのスキルを多方面に伸ばし、開発やサービスをリードする立場を目指しています。


樽本 瑤子さん 株式会社日立製作所

株式会社日立製作所 産業・流通ビジネスユニットエンタープライズソリューション事業部
情報工学研究科 博士前期課程 情報創成工学専攻 修了
システムが本番稼働を抑えたときの喜びと達成感はSEの醍醐味
大学で学んだIT分野で、お客様が抱える課題に対し、お客様と共に解決策を考え、提案できるシステムエンジニアになりたくて、現在の仕事に就きました。アカウントSEとして、産業・流通業界のお客様を対象に、システム導入の提案、運用保守、業務改善提案などを行っています。システム構築プロジェクトに参画することが多いですが、メンバーと共に本番稼働を迎えたときの達成感はとても大きいです。今後、さらにITスキル、プロジェクトマネジメント力を磨き、周囲の人々との関係を大切にしながら、社内外から信頼される人材になりたいと思っています。


今津 研太郎さん 有限会社TRAIART

有限会社TRAIART 代表取締役CEO
情報工学部 知能情報工学科 卒業
学生時代に会社を起ち上げました。
目指すは、ITによって人を救うこと
高校時代からさまざまなビジネスに携わり、大学時代、ITによる技術研究コンサルティング事業で起業。大手企業及び大規模インフラを整備する際の技術解決、企画、設計指導に従事し、扱いやすい技術体系やツールなどを設計しています。自分の創造性を存分かつ自在に生かし、自分の考えが世界中の仕組みを変えていくことを感じながら仕事をする。そこに、志とやりがいがあります。目標は、世界の貧困国をITによって救うこと。現在、ITによる国際医療連携の研究を行っています。受験生の皆さん、すべての経験や気づきは財産です。ぜひ未来に生かしてください。