本学学生が「火の国情報シンポジウム2025」において2024年度情報処理学会九州支部奨励賞を受賞しました。
掲載日:2025年06月10日
本学学生が「火の国情報シンポジウム2025」において2024年度情報処理学会九州支部奨励賞を受賞しました。
2025年3月5日(水)・6日(木)に開催された「火の国情報シンポジウム2025」において、大学院情報工学府情報創成工学専攻 博士前期課1年※の影本幸哉さんが、2024年度情報処理学会九州支部奨励賞を受賞しました。
影本さんの論文は、中城龍之介さん(大学院情報工学府情報創成工学専攻博士前期課程2年※)、平田耕一教授(大学院情報工学研究院知能情報工学研究系)との共著であり、感染症の初期診断に利用されるグラム染色画像から、白血球が異物を取り込んで内部で分解する作用である白血球貪食を推定する研究です。グラム染色画像の白血球像には、実際に白血球の核が菌を取り囲んでいる貪食像、光学顕微鏡のプレパラートの厚みから白血球と菌が観測者から見て前後に並んでいるために白血球内に菌が取り込まれているように見える擬貪食像、白血球の内部に菌が映っていない非貪食像の3種類が存在します。本論文では、これら3種類の白血球の矩形画像の画像分類、および、グラム染色画像の全体画像における3種類の白血球像の物体検出として白血球貪食を推定しました。その結果、画像分類での最大のF値はVGG16で0.664となり、物体検出でのmAPの最大値はYOLOv5sで貪食像、擬貪食像、非貪食像が、それぞれ、0.434、0.292、0.436となりました。これらの値は、画像分類・物体検出ともにそれほど高くはありませんが、それは貪食像と擬貪食像の区別の難しさに起因しており、今後は貪食像と擬貪食像の新たな分類・検出手法が必要であると考えています。
受賞内容
受賞者 | 影本 幸哉 さん(大学院情報工学府情報創成工学専攻博士前期課程1年※) |
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論文題目 | グラム染色画像からの白血球貪食の分類と検出 |
論文著者 | 影本 幸哉 さん(大学院情報工学府情報創成工学専攻博士前期課程1年※) 中城 龍之介 さん(大学院情報工学府情報創成工学専攻博士前期課程2年※) 平田 耕一 教授(大学院情報工学研究院 知能知能情報工学研究系) |
指導教員 | 平田 耕一 教授(大学院情報工学研究院 知能情報工学研究系) |
※学年は受賞時
受賞者の影本さん