本学学生および教員がMIRU2024においてMIRU インタラクティブ発表賞を受賞しました。
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掲載日:2024年08月19日
最終更新日:2024年08月30日
2024年8月6日(火)~9日(金)の4日間、熊本城ホールで開催された第27回 画像の認識・理解シンポジウム MIRU2024において、 大学院情報工学府 博士後期課程 情報創成工学専攻 1年の中西慶一さん、大学院情報工学研究院知能情報工学研究系の德永旭将准教授がMIRU インタラクティブ発表賞を受賞しました。
本発表では、画素単位のアノテーションを必要としない深層学習に基づく意味的領域分割技術を提案しました。一般的に意味的領域分割のための深層学習モデルを訓練するには、 多大なアノテーションコストがかかります。その理由は、曲線やポリゴンなどで検出したい物体を囲み、画素全てにラベルを割り振る作業を、人が何百~何万枚もの画像に対して行う必要があるためです。このアノテーションコストの高さは、工場などの外観検査にAIを導入する上でのボトルネックとなっています。
提案技術は、アノテーションされていないラベルなしデータを訓練に効果的に活用することで、アノテーション方法を画素単位から点に簡略化する方法を実現しました。これにより、コストパフォーマンスの高い実用的な意味的領域分割技術を確立しました。
工業製品の外観検査用データセットであるMVTec ADを用いた性能評価実験では、画素単位のアノテーションを必要とする深層学習モデル(DeepLabV3+)と比較し、提案技術は87%の領域分割性能を維持しつつアノテーション時間を80%削減することができました。本技術が社会実装されることで、工場の外観検査業務やインフラ点検作業などにAIの導入が進むと期待されます。
【受賞対象】
受賞者 | 中西慶一(大学院情報工学府 博士後期課程 情報創成工学専攻 1年) 徳永旭将 (大学院情報工学研究院 知能情報工学研究系 准教授) |
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発表題目 | 半教師あり協調学習に基づく画素単位の注釈が不要な画像領域分割の提案 |
受賞した中西慶一さん