公開講義 2018

公開講義 2018

公開講義

大学教員陣によるオープンキャンパス公開講義を開催します。
15分~20分程度の気軽に聞ける内容の講義を2201講義室にて行います。
高校では聞くことのできない興味深い話が語られます。どんなことを大学で学ぶのかイメージを膨らませてもらうため、情報工学部をより深く理解するまたとないチャンスとなるでしょう!
皆さんの身近にある事柄にも触れながら、「情報工学のもたらす世界」へ誘います。ぜひ、ご参加ください。

公開講義1
公開講義2
公開講義3

午前の部(10:00~10:20)

物理情報工学科 高橋 公也 教授

物理 高橋

テーマ 風の作る音と管楽器の発音メカニズム
 専門分野 非線形物理学
 担当科目 解析Ⅱ、連続体物理学
風の作る音を空力音(または流体音)と言います。空力音は、木枯らしが電線に当たって出るヒューヒューと言う音からジェット機の騒音まで様々あり、ライトヒルの理論で説明できるが、その詳細はわかっていません。リコーダーやフルートはエッジトーンと呼ばれる空力音で鳴っています。この講義では、エッジトーンのメカニズムと管楽器がなぜ綺麗な音で鳴るかについて、コンピューターの解析を使って説明します。そのためには、空気の動きとそこから発生する音波を同時に再現できる圧縮流体の高精度解析を行う必要があり、スーパーコンピュターを用いた大規模計算が必要です。管体内の音波とエッジトーンが相互作用により同期すると綺麗な音が出ます。

午後の部(13:00~13:20)

知能情報工学科 中村 貞吾 准教授

知能 中村

テーマ ここまで来たゲームAI
 専門分野 ゲーム情報学
 担当科目 知能システム設計論、人工知能応用、ソフトウエア設計、算法表現特論(大学院)
人工知能(AI)という研究分野が生まれた当初から、ゲームを計算機にプレイさせることは重要な研究テーマでした。ゲームを上手にプレイするためには深い思考が必要で、そこには、探索、知識、推論、学習など人工知能の様々な要素が含まれています。また、ゲームは、ルールが明確で勝ち負けによって強さの評価ができるので、AIの技術をテストする題材としてはうってつけで、強いゲームAIを作ることが優れた知能システムを作ることにつながるのです。局面評価関数とゲーム木探索技術の進歩の結果として、1997年にチェスAIが頂点を極め、現在では、将棋や囲碁でも人間のトップを超えるまでになったゲームAIの進歩について紹介します。