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需要創発コース

企業等におけるシステム開発や製品開発と同様の過程を、チームプロジェクトとして経験することで、実践的な技術力、問題解決能力、コミュニケーション能力を身につけ、需要(ニーズ)を創発できるような人材育成を図ります。

学生は、プロジェクトの立ち上げから終わりにいたるまで、ひととおり実践し、やり遂げることを求められます。すなわち、クライアントである企業、大学、公共団体等から、現実の課題解決という依頼を受け、その課題の問題点を分析し、解決手法を見つけ提案し、そして、プロトタイプを経て製品を作成し、最後に、納品およびそのためのプレゼンテーションを行います。

>>参考記事「需要創発コースの設置の意義と現状」

大学院実践演習

需要創発コースを構成する主要モジュールの必須科目が大学院実践演習です。この演習は、5〜6名程度の学生からなるチームでの演習形式となります。全専攻に共通の演習科目ですから、専攻や研究室の異なる学生が集まってチームを組み、ひとつの目標に向かって活動します。チームごとにプロジェクトテーマを設定し、各チームは、原則として、そのプロジェクトを1年半かけて遂行してゆきます。

1年半にわたるプロジェクト遂行期間は、大学院実践演習I/II/IIIという3つの科目に対応しており、おおむね次のように位置づけられています(各2単位)。

大学院実践演習I M1前期 問題分析、要件定義、仕様作成
大学院実践演習II M1後期 工程計画、プロトタイプ製作・評価
大学院実践演習III M2前期 工程計画、製品製作・検査、プレゼン・納品

活動日程は、プロジェクト毎に異なります。たとえば、毎週決まった時間帯の開講であったり、休暇期間中の集中講義形式、あるいはそれらの組み合わせなど、さまざまです。評価は、成果報告を含め、チームメンバー同士のピアレビューを含みます。

ICTアーキテクトコースにおいても、チーム演習形式の「リアルPBL」というプロジェクト活動を実施しています。この「リアルPBL」と需要創発コースの大学院実践演習とは、実世界の問題を解決する為のプロジェクト活動という意味で同等です。ただし、大学院実践演習の教育目標では、次の3つ(期間、場、需要)を特に重要視している点が特徴です。

第一に、期間です。1年半という長期にわたり、プロジェクトを実施することが一番の違いです。問題点の洗い出しと解決方法への提案、チームの成熟、デスバレーの経験、クライアントへのプレゼン、納品といったプロセスをじっくりと体験してもらいます。ここでは、思考、技術に「熟成の時間」が重要だと考えます。

第二に、場の提供です。講義、研究室に加えた第三の学びの場の提供といった意味合いを持ちます。研究室のような目的や意識の近い学生とのコラボレーションも重要ですが、ここでは分野を超えた学生が集まる場を提供しています。プロジェクトを実行する場を、工房等として提供します。

第三に、需要創発です。クライアントとの話し合い、仕様書や要件定義書、調査等を初めとした作業に時間をかけます。このことを通して、問題点を洗い出し、需要へと繋がる意識、考え方を身につけてもらいます。さまざまな思考法、情報の整理の仕方などを実践を通して学びます。

プロジェクトテーマ

すでに大学内外から、さまざまな問題解決の要望が、以下のように集まってきています。テーマはこれからも増えてゆく予定です。

計算機システムの学習のための学習用マイコンの提案

マイコン(Arduino)・FPGA等の原理及びその開発

ソフトウェア開発プロジェクトの見える化支援ツール

ワークフロー支援、業務支援、ソフトウェア開発

全方位移動型車椅子の実用化に向けての改良

ロボット制御技術、設計技術

自動車系の安全性、軽量化、動力伝達系、パワー制御系、情報伝達系に関する提案

動力伝達系、PWM制御、解析技術、自動充電系

接触型移動通信端末とAR技術を用いた学内案内システムの開発

AR技術、携帯端末アプリ

スクールバスチケットシステムの開発

ICカード利用技術、ソフトウェア開発プロセス、データベース構築

町おこしカードへの提案

ICカード利用技術、ソフトウェア開発プロセス、データベース構築

バイオ3Dモデリングへの提案

3次元プリンタ利用技術、3D–CAD、STLフォーマット、生物構造の表示方法

エアタオルの設計

音響、振動・制御、流体、構造、生産加工、伝熱が絡む問題

パワー制御系に関する研究

機械作りに関する各種要素技術、技術の合成能力

地域医療連携支援

業務支援、知識処理、ソフトウェア開発プロセス

インジェクションモールドデザイン・解析・製造と実成形

3次元プリンタの応用、3Dデザイン、機構設計、CAM、CAE解析

構造計算設計自動化支援システム

設計支援、ソフトウェア開発プロセス

脳波測定による認識システム

脳波測定、情報認識、システム開発

生物画像情報の解析システム

画像情報処理、蛍光顕微鏡イメージ、システム開発

電動爪切り機の実用化に向けての改良

機構設計、外装デザイン、電装技術、モータ制御

リハビリ患者の手続き記憶回復診断ツールの作成

GUIアプリ開発、ソフトウェア開発プロセス

試験監督要領学習ソフトのプラットフォーム開発

GUIアプリ開発、ソフトウェア開発プロセス

ICT技術活用による待ち時間解消

携帯端末アプリ、病院内掲示システム

クレーン・システム

機械作りに関する各種要素技術、技術の合成能力

造船生産設計支援システム

設計支援、ソフトウェア開発プロセス

サプライチェーン支援システム

品質管理支援、ソフトウェア開発プロセス

需要創発工房

チーム活動となる大学院実践演習を行う場として、需要創発工房という部屋を整備しました。会議打ち合わせ・ドキュメント作成・プログラム開発・工作・プレゼンテーション準備などの作業を行うための、設備・機材・資材・資料を用意してあります。

需要創発コースを履修する学生は、希望すれば、ノートパソコンの長期貸与を工房から受けることができます(数に限りあり。Windowsノート、MacBookAirなどあります)。

>>需要創発工房に関する情報はこちら

需要創発コース報告会

1年半にわたる大学院実践演習の最後に、報告会を実施します。以下は、平成27年度に開催した、需要創発コース各チーム合同の報告会です。

日時 平成27年10月30日(金)13:30~17:10
場所 情報工学部 ラーニングアゴラ
内容 大学院情報工学府の需要創発コース報告会を開催しました。
学内外から70名を超える参加者があり、9つのプロジェクトの成果発表を行いました。後半はプロジェクト別のデモブースにて、ポスターセッションや試作品展示等を行いました。
質疑応答やアンケートでいただいた貴重なご意見等を基に、改善・充実を図り、次回へ繋げていく予定です。
◆報告会の様子◆

発表の様子

会場の様子

質疑応答の様子1

質疑応答の様子2

デモブースの様子1

デモブースの様子2